本出会計事務所公認会計士・税理士 本出 一正
法人成り

法人化後に増える費用は? 設立時と毎年のコストを分けて考える

会社をつくるときの費用は調べた。でも、毎年どのくらい負担が続くかは、まだ見えていない。そんなときの整理の順番です。

掲載:本出会計事務所

はじめに

「一度だけの設立費用」「毎年続く費用」「条件によって発生する費用」に分けます。税務顧問料の見積もりだけで、法人化にかかる総費用を判断しないことが大切です。

最初に、一度だけの費用を分ける

設立登記などに伴う実費と、手続きを依頼する専門家の報酬は、通常の税務顧問料とは別に確認します。会社の形や依頼範囲によって違うため、広告の金額だけでなく、何が含まれている見積もりかを見ます。

法人化する個人事業では、口座・契約・設備・在庫などの切り替えも確認します。すべてに追加費用がかかるとは限りませんが、自分で行う作業と、専門家に確認・依頼する作業を分けておくと、準備を進めやすくなります。

税務・会計は、月額と年額を合わせる

顧問料を比較するときは、月額だけでなく、決算申告料、記帳代行、消費税申告などを分けて確かめます。給与計算や年末調整などが別途となる場合も、見積もりの条件を確認します。

自社で会計入力を行うか、記帳を依頼するかでも必要な支援は変わります。資料の渡し方、取引件数、会計データをどこまで整えるかを伝えると、比較する費用の前提をそろえやすくなります。

社会保険と事業の固定費を、別の欄に置く

法人事業所の社会保険は、役員・従業員の状況に応じた適用と保険料負担を確認します。税理士への支払いとは別の継続負担なので、法人化後の資金計画に入れて考えます。

家賃、会計ソフト、銀行サービス、給与計算など、事業を続けるための固定費も並べます。法人化のために本当に増える費用なのか、個人事業のときから支払っている費用なのかを分けると、増加分を把握しやすくなります。

年間合計だけでなく、支払う月を見る

設立時の支出と、個人事業に関する納税、会社の運転資金が同じ時期に重なることもあります。年額を十二で割った平均だけでは、支払いが集中する月の資金不足は見えません。

一度きりの費用、毎月の費用、年に数回の費用を、月ごとに並べてみましょう。金額が未確定の欄は空欄ではなく「見積もり待ち」とすると、何を確認すればよいかも明確になります。

費用を整理するための3つの区分
区分確認する内容
設立・切り替えの費用登記等の実費、依頼する専門家の報酬、契約の切り替え
継続する費用月額顧問料、会計ソフト、社会保険、事業の固定費
年額・条件付きの費用決算申告、記帳代行、消費税申告、給与関係など

本出会計HPの見積もりは、通常の税務顧問・申告などの概算です。設立の実費や、法人化の個別支援の総額を算出するものではありません。依頼したい内容に合わせて、費用の範囲を確認しましょう。