本出会計事務所公認会計士・税理士 本出 一正
節税・決算前

決算直前では間に合わないこと|節税を考える前に確認したい時期と条件

決算が近づいて利益が見えてきた。「今から何かできる?」と考える前に、確認したい順番があります。

掲載:本出会計事務所

はじめに

先に確認するのは、利益の見込み、対策の要件、実行する時期、資金への影響です。購入や支払いを急ぐ前に、今期の取扱いを確認しましょう。

対策を選ぶ前に、決算の見込みをそろえる

今の試算表に、まだ入力されていない取引や、決算までの売上・経費の見込みを加えて考えます。「利益が出そう」という感覚と、資料から見込む数字を分けて確認することが出発点です。

資料に漏れがあると、対策の検討も違う前提で進んでしまいます。まずは会計入力の状況、未処理の資料、入出金と残高を確認し、どの数字が確定し、どこが見込みなのかを整理します。

役員給与は、決算前に自由に調整できるとは限らない

役員給与には、法人税上の損金算入について要件があります。利益が多かったから決算前に増額する、という決め方だけで当期の費用になると考えないようにします。

現在の支給方法、決議や届出、変更の理由・時期などを確認します。すでに決めた内容と、これから変更したい内容を分けて相談すると、確認が必要な論点を整理できます。

設備は、注文・支払い・使用開始を分けて見る

設備を買った場合は、注文日や支払日だけでなく、引渡しや、本来の目的で使い始めた時期などを確認します。代金を支払えば、必ず全額がその期の費用になるというものではありません。

納品書、契約書、支払いの記録、稼働の状況など、事実を確認できる資料を残します。実際の取扱いは資産や制度の条件によって異なるため、購入を決める前の確認が大切です。

間に合うかどうかを、日付と資金で確かめる

検討中の対策について、必要な決定・届出・納品・支払いなどを時系列に並べます。どの要件がいつ必要かを確認し、決算日だけを見て進めないようにします。

同時に、納税や返済、給与などの支払いを予定表に入れます。税務上の取扱いが確認できても、事業の運転資金が不足する計画なら、支出の必要性や時期から見直す必要があります。

相談前に整理する「時期」と「資料」
論点準備しておくこと
決算の見込み試算表、未入力資料、残り期間の売上・経費
役員給与支給内容、決議・届出、変更を考える理由
設備投資契約・納品・支払い・使用開始の予定と記録
資金繰り納税、返済、給与、来期の運転資金

決算間際の相談でも、資料と期限を確認した上で対応範囲をご案内します。確実な節税額や制度の適用をお約束するものではありません。いまの状況と決算月をお知らせください。